1995年の1月に読んで非常に気に入って周りの連中に「読め」「読め」と押し売りした記憶がある小説です。もう一度読み返したいなあと思って時々書棚を探すんですがなんせ整理が悪くなかなか発見できずにおりましたが、先日全く別のものを探していたら「マークスの山」が出てきてその時の探し物は依然として見つからずです。
推理小説でもないです。犯人ははじめからわかってるから。清張さんみたいな社会派小説でもないですね。ある事件が単独に一つ一つ起こっていって、それを調査していくと大きなジグソウパズルが埋まっていって全体像が見えてくる快感というのでしょうか?
マークスの動機が弱いというコメントが直木賞受賞当時から言われてまして、はじめ読んだ時はその通りだと思ったのです。もう1億円ゆする単純な賢い悪党の方が面白いのではないかと思ったのですが、その後の作者(高村薫さん)の活動を考えるとそういう単純なものを書く人ではなさそうな気がしてまして。今回じっくりと読んでます。
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