2013/01/21

限りなく透明に近いブルー

芥川賞って結構すごい賞だと思ったのはこの村上龍の「限りなく透明に近いブルー」がでて、あっという間に一流作家として扱われた時だった。芥川賞もらわなければ、ドラッグとロックと外人と性風俗の模写ばかりのキワモノ小説作家と呼ばれていたかもしれない。
僕は群像の新人賞もらった時に読んで、気に入った。どう気に入ったのかと今になって考えたら、文学的なことはわからないけど、まずロックの音楽の出て来かた(この表現わかりますかね)が実に素晴らしい(もうドアーズの水晶の舟のくだりなんか涙がでる)。それと始まりの文章と終わりの文章が気に入ったというのがその時の気持ちかな。
シチュエーションは僕らの当時の気持ちを代弁しているというようなものでもないけれど、会話で繰り広げられる内容は結構当時の若者の心の中を言い表しているような気がしている。シチュエーションは過激でも繰り広げられる会話は当時の気持ちですね(この間再読してそう思った)さらにロックミュージックが出てくるとピタリと僕の当時の気持ちとシンクロした。
アマゾンのレビューなんかものすごく評価が低いけれど。こういうのは時代が違っている世代が読んでも感動を共有できないのかも知れないですね。
飛行機で始まってパイナップルで終わる。気に入ってます。

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