2022/01/07

外岡秀俊さん


 
朝日新聞の外岡秀俊さんが亡くなった。まだ若い。残念である。
僕は外岡秀俊さんがまだ学生だった頃にどこの文芸賞だったか忘れてしまったけれど、その賞を受賞した「北帰行」という本を買って、まったく理解できずというか、途中で放り投げたまま・・・・で、先日(3年前)古本屋に処分してしまった。
全く文学なんて縁がない僕がこの本を買うことになったのは、下の「限りなく透明に近いブルー」が芥川賞をもらって、音楽が出てくる小説がにわかに面白くなったから。
ただ、今ではアマゾンのレビューを見ていると「全く分からない」「こんなのが芥川賞をもらうのはおかしい」「変態の文学」「ポルノ小説」「エロ本」・・・とまあ散々たるレビューが並んでいる。
あの本は、あの時期に生きて、ロックミュージックを聞いていないと分からない類の文学だと思うので、世代に違う人が読んでも分からないと思う。
ドアーズの「水晶の舟」を聞いていないとあの情景の意味が解からない・・・。
まあ、そんな時期に文学賞をもらったというので買って読もうとした・・・僕には無理、読めんことはないけど読む気がしない世界だった。
それで外岡という名前は僕の記憶から消えていったまま。

先日、朝日新聞が、戦時中の朝日新聞の「転向」問題(われ、どの面下げて「戦争反対」を唱えとんじゃ・・・、お前も戦時中、戦争を礼賛しとったやんけ・・・と言われている朝日新聞)を振り返ってみようという自己批判の総監督が「外岡秀俊」さんだということで思い出した。
それで調べてみると、他にも書籍を出していて、主として論説かな、純文学はペンネームだったらしい。
いずれにしてもこれからいろいろと出て来そうな感じだったのに本当に惜しい。
ご冥福を祈りたいと思う。 合掌。




0 件のコメント:

コメントを投稿