2011/09/05

追憶の夜

ほんで次はこれです。山上たつひこ氏は漫画家から小説家になっちゃったのですね。この本までに何冊か小説を出しているのですが、やはり小説家だと胸を張って言える作品はこれでしょう。作風はなんとハード・ボイルドです。ハード・ボイルドについてはあんまり詳しくはないけれど昔読んだことのある「動く標的」を書いた作家っぽく感じるところもあった。読後感もなかなかよかったし結構感動した。個人的にはもっと評判になってもいいと思ったけれど世間は意外と静かな反応だった。この本と「光る風」と半田溶助と逆向春助と「がきデカ」の異様ともいえる作品群がなんともいえない魅力として僕には訴えてくる。こんな作家は珍しい。


2011/09/04

こまわりくん




なんといっても「山上たつひこ」という名前が世の中に広まったのは、この「がきデカ」という漫画が1974年に少年チャンピオンに連載されだしてからである。あっという間に評判になり発行部数が200万部を超えた記事を読んだ記憶がある。訳の分からんポーズと訳の分からんキャッチフレーズ(死刑!、ンがっ!、うんぺっと!、アフリカ象が好き!、八丈島のキョン!、最後のゼットゥ~!等々)、さらに突然変身(白熊黒熊・・・)さらにさらに「栃の嵐」を筆頭とした動物たち・・・さらにさらにさらに西城君・ジュンちゃん・モモちゃんにややこしいお父さん・お母さん。正直どんな頭をしたらこんなめちゃくちゃな世界が書けるのかと当時は尊敬?したものである。漫画の歴史には沢山のエポックメイキングな作品があるが、これは間違いなくその中の一つである。アップしたのはコミックスの第1巻、こまわり君と栃の嵐です。「君は犬のくせに偉い!」「ワン!」今でも覚えている台詞である。(なんでこんなのを覚えているんだろう・・・)

2011/09/03

逆向春助

半田溶助が出てきたらこいつも出してあげないと可愛そうだということで逆向春助の登場です。アホさ加減では双璧で、半田溶助は一応社長、逆向春助はいまでいうフリーター(にもなれない)ですがそのような比較が出来る対象ではないですね。「なにを考えてるんや」と唖然としながら読み続ける俺たちというか1回読み出すと癖になる実にアホな世界でした。「光る風」と同じ作者ということが実に こう なんともいえない不思議なイメージを僕たちに植え付けたように思う。でもこれを読んでいた頃って楽しかったですね。



2011/09/02

半田溶助

山上たつひこの「光る風」はいいけどこっちに来ると人格を疑われそうなんでいやですが、来てしまったからには行きましょう・・というわけで「半田溶助」です。半田溶助でgoogleしてもらったらもっと過激なのが出てきますのでまあ興味のあるお方はそっちを見てくだされ。全体を見たら「光る風」だけが異色作で、この半田溶助とか逆向春助の方の割合の方が断然多い。1日中こんな絵を描いていたらおかしくなりそうですが、まあここまで突っ走るとかえってスカッとするかな??


2011/09/01

光る風



「光る風」の豪華本が出ていたので買い求める。「 がきデカ」で有名な山上たつひこが少年マガジンに書いていた社会的シリアス漫画である。今までにコミックスと文庫本も持っているはず。1970年の4月から11月までの連載である。当時の少年マガジンはオリジナルを何冊か今でも残っていて時々懐かしく眺めてしまう。当時は「明日のジョー」を一生懸命追いかけていたのだと思うけど、同時になかなかいい作品が多かった。この「光る風」や石森章太郎の「アニマルファーム(動物農場)」(原作はオーウェルです)など今でも思い出す作品があった。1970年は「70年安保」があってまあ最後の社会運動の盛り上がりがあるかなと思われた年だったけど、もう世の中は大阪の千里丘陵の「万国博」真っ盛りで60年安保の比ではなく、世の中は次の時代に移行しつつあった。個人的には左翼系の政治団体の存在価値はここ(1970)までだったように思う。その後はあの方々は生ける屍でもうその後40年何をしているか皆目わからない人種になってしまった。
1970年はまだ戦後25年で、日本がようやく世界の先進国の生活水準に追いついた時代だったように思う。その後すぐ(といっても3年くらい後)円が変動相場になるから。
本当は山上たつひこの頭の中の話をしたかったけど上手く書けなかったので後日に。この山上たつひこという人の心の中は実に興味深い。才能があるんでしょうね。今は金沢に住んでいるらしい。喜劇新思想体系という名前から想像できないハチャメチャな本もあります。時代が時代なら発売禁止です。