2013/09/09

東京オリンピック 1964-2

オリンピックの映画は1965年の春に初めて見た。当然のことながら東京オリンピックの映画である。3月に京都の京都会館に試写会に行った。4月にはおばあちゃんを連れて梅田のスカラ座に行った。もちろん監督は市川昆さんで・・・・まあ知ったかぶりで書いてますが、市川昆という人が大監督なんて当時(中学生)の時は全く知らないわけです。
正直NHKのオリンピック放送の時系列的なドキュメンタリーくらいに思っていたわけです。ところがそういうものでなく、正直なところ試写会の帰りには友達と「どう言っていいかわからんなあ」と言いながら帰ってきた。オリンピックの開発のためにビルを壊す鉄の塊が大きく映し出されるというような構図はもう映画の素人にはびっくりした世界で、正直めっちゃ名作やんと思い出すのはずっと後の話です。
僕はDVDで時々今でも見るのですが見る度に名作だと思ってしまいます。あのアベベの哲人のような風貌がスローモーションで大きく走って行くさまや、10000メートルでロン・クラークとガムディとミルズの最後の1周のスパートもテレビでの捉え方と違っていて実にドラマチックです。女子の800メートルのアン・パッカーがフィアンセのところまで走っていくところとか、筋書きがないのによく捉えていたなあと思ったり(聞くところによると毎日ものすごい量のフィルムを使ったらしいです)、後にも先にもオリンピックの映画はこれしか見たことがないので比較できませんがもう名作だと思ってます。あのリーフェンシュタールの美の祭典は何べんも借りかけてまだ見ていない。

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