2011/03/04

SHARAKU (3)

写楽は誰だ?という話題は沢山の諸説を生み出しそれなりに面白かった。もともと斎藤十郎兵衛だと書かれてある「増補浮世絵類考」をあんまり信用せず次々と新説が登場してきた。ところがどうもこの斎藤十郎兵衛という人物が写楽であるようである。「え~そんなん面白ないやん」という声を尻目にドンドンこの斎藤十郎兵衛説は着々とその信頼性を確保してきている。正直アンチ斎藤十郎兵衛派の論陣は旗色が悪い。
ややこしいから、もう斎藤十郎兵衛が東洲斎写楽だったとしましょう。
それで、なんであんなに画風が変化していったのか?どうしてあっという間に辞めてしまったのか?・・という諸問題の謎を解いていってもらいたいなあと思っている。そう思っていると、先日、宇江佐真理という作家の「寂しい写楽」という本を読んだ。この本は斎藤十郎兵衛が写楽であることが前提で「写楽は誰だ?」の路線でなく、上記の謎に挑戦して面白い作品に出来上がっている。

0 件のコメント:

コメントを投稿