写楽の名前を知ったのは趣味週間の切手である。ビードロを吹く娘(だったかな)が出た頃と同じ頃に出たような(といっても1年に1枚だからいい加減な話です)気がする。昔、切手の相場のわかる小冊子が流行って子供の頃これを見て値上がりしたとかと言って喜んだり、友達と交換する時もこの相場をベースに決めていた。100円の相場の切手なら50円の相場の切手を2枚とかね。その中でこの「写楽」の切手は高かった。「月に雁」や「見返り美人」なんぞは小学生だった僕らの収集アイテムには入らなくって、持っているなかで高価のものは「写楽」と文通週間の「蒲原」くらいだった。
なぜ写楽だけが高いのか不思議であった。当時趣味週間の切手には浮世絵がよく使われていてそれで歌麿の名前も覚えた。同じ浮世絵なんだけどこの「写楽」は他と違って(今から言っている話なんであてにならないけど)。子供受けするというかちょっと漫画チックであったように思う。妙に印象に残ってしまうというか。その時は謎の絵師なんてことは全く知らなかった。「写楽の鰕蔵は高い」これは大事においておく・・・といって今もおいてある。といってもたった1枚の切手である。それでも宝物です。
0 件のコメント:
コメントを投稿