これが2枚目のLPレコードです。もうそのまんまでしょう。何の工夫もない。これがばっさばっさ売れた。僕はこれを買うのは「いささか」いや「かなり」ためらいがあったですね。その頃買いたいなと思っていたのが、テン・イヤーズ・アフターのクリックルウッド・グリーンとか、CSN&Yの2枚目とかもちろんウッドストックのライブの3枚組とかね。この1枚だけは毛色が違ってますからね。棚に並べても浮きますわなあ。
何べんも買おうか買うまいかと悩んだ1枚です。こんなん大きな音でかけられへんしなあ・・・と思ったり。
レコード屋でぎこちなく「よろしくお願いします」と頭を下げられた(そこにいた人みんなに頭を下げていたわけですが)義理もあるからやっぱり買おうかなと。まあ自称ロック少年としてはなかなか人に言えない葛藤があったわけです。
ピンク・フロイド聞いてレッド・ツエッペリンを大音量で聞いてその間に「女のブルース」をこそっと聞いてですからね。まあなかなかややこしい文化的な生活を営んでいたことになります。
今にして思えば、普通、芸能人ならというか20歳前後のアイドル路線の子なら当然だと思われる姿があんまり見受けられなかったような記憶があります。大体ロック系の雑誌を読んでいたわけで巷の「明星」とか「平凡」を読まないからあんあり当時の日本の芸能界のことを知らないのですが、なんというかあんまりスカート姿を見た記憶がない。ましてや夏になると恒例の水着姿も一回も見た記憶がない。演歌歌手って普通着物で歌うと思っていたけれど着物姿もそれほど見た記憶がない。お正月なんかに着物姿のポスターとか作りますけど藤圭子の着物姿ってなんとなくぎこちなくってこれってちょっと違うかなと思ったりしたことがある・・・ということでかなり孤高路線だったような気がそのころからしてました。
これがプロダクションとレコード会社の作戦だったとも思えないですしね。
ご本人の性格もかなり反映されているのではとこっちは思ってましたが。
そのあたりも気に入った部分ではあったわけです。
長じて演歌界の大御所的な存在になるような姿は当時からも窺えなかった。そういう意味では今回の結末は既定路線的な結末なのかなとも思えます。
あの時に感じた儚さを43年たった今もう一度感じるとは夢にも思わなかった。
それと今でも覚えているのは、幼いころ貧乏だったのでトマトばかり食べていたという記事が今でも脳裏に残ってます。
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