2020/05/25

1964.10.17-11.07 CASHBOX(1964年秋)

1964年というのは何べんも書いているとおり僕にとっては非常にというか、まあ他人さんにはどうでもいい話なんですが、僕にとっては色々とその後の人生というか感覚に影響を与えた年であったような気がしてます。
東京オリンピックが終わって、ビートルズ旋風もひと段落して、なんかね、当時まだ中2でしたけど、今年は終わったなという感じがしてました。次の目標(それまでどんな目標やったんや?)を考えないとと・・・、そう思いながら何にもせずにだらだらしてたんですけど・・・。
オリンピックが終わったころ、アメリカのキャッシュボックス誌のトップが「ドゥー・ワー・ディディ・ディディ」というこれもイギリス勢のマンフレッド・マンというグループでした。このグループのリーダーのマンフレッド・マンはその後も変幻自在の活躍で、このヒットは彼の才能のほんの一部の側面だったように思います。
そこまでは「やっぱりリバプールサウンドや」と思っていたのですが、10月31日付でゲール・ガーネットの歌う「太陽に歌って」というなんというかほんまに普通の歌?が1位になってしまう。えっ!こんな歌が1位と耳を疑う感じ、ロックでもR&Bでもモータウンでもフォークソングでもなくそれまでヒットしていなかったジャンルのようにその頃感じました。で、ジャケット見ても普通の女の子ですし、正直不思議な気がしてました。こんなのが1位かってね。
そして次の週に1位になったのがフランク・ウィルソンの「ラスト・キッス」という、これもジャケット見たら分かりますが普通のお兄さんで、もう当時のグループは長髪でないにしてもこんな感じではなかったように思ってます。もうちょっと自己主張してた(ように思う)。
ゲール・ガーネットにしてもフランク・ウィルソンにしても僕には時代が戻ってしまった気がしたように記憶している。どっと来てたイギリス勢の勢いがマンフレッド・マンで止まっちゃた気がしたのかな。
後になってみれば翌年はそれこそイギリス勢圧倒となるのですが、この時はなんかふとね、変なのばかりヒットするなあ・・と思ったものである。
ラスト・キスは今では大好きな曲ですが、当時はほとんど日本で売れず、このシングル盤もレコード屋で一瞬見ただけだったように思う。ラジオでもかからないし、手に入れたのはもう40年以上経ってからCDを買い求めた(ひょっとしたらアメリカの隠れたヒット曲とかのオムニバスのレコードを買ったかも知れない)。よく聞いたらしみじみいい曲です(作った人を見たらびっくりしますけどね。もっと後でグランジの雄「パールジャム」がカバーして再ヒットさせてます)。当時は聞きこめなかった。「9500万人のポピュラーリクエスト」にチャートインしなかったら多分かかるところはあんまりなかったかも。内容は悲しい歌です。
この後は当時のビートルズの宿敵シュープリームズの「ベイビー・ラブ」が台頭して当然ながら1位になり、前述のシャングリラズとゾンビーズとローン・グリーンという週替わりのトップに続きます。



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