今日はコロナのニュースを時々見ながらこの本を読んだ。写楽の本は昔のはそこそこ揃っているのですが、新しいのは最近ご無沙汰でしたので、久しぶりにこれを購入。
読みやすく、そして面白かったですね。
マーケティング、プロデュース、プロダクト・・・いわゆるアニメのプロダクション的な発想でとらえてみれば、結構謎が解けてくる。
写楽は誰か?? 昔はこの話題に色んな人が喧喧諤々でしたが、今では「斎藤十郎兵衛」で決まり。最近では異論を唱える人はいないみたい。
ただ、この本は「ゴルゴ13」を「さいとうたかお」さんが一人で書いていると思う人が皆無であるように、写楽は「写楽プロダクション」だという発想。
プロデューサー、マーケティング担当、制作担当等々・・・・それぞれ担当がいて機能している。
例の絵も分担が決められた合作、まずのスタートの絵が斎藤十郎兵衛さんなんだろうという構図。
さらにスタッフには当時の一流の切れ者を揃えていた。
その他、江戸時代のその時のお上と庶民の楽しみの歌舞伎とのせめぎあい(贅沢と倹約の戦い)とか、ちゃんと時代考証もされてます。
それと一番大事なのは、「同じ役者の場合はコピーをする」という原則・・・何のことかわかります?
これには驚きました。なんか正しそうな気がするんですよ。大勢の人が自分の得意分野から写楽を分析したらびっくりするようなことが発見されるという絶好のサンプルです。
江戸時代の文献のスペシャリストから始まり、過去帳の発見に引き継がれ・・・まだまだ「写楽の謎」は楽しめそうです。
興味のある人は買って読んでくだされ。面白いですよ。
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