2022/11/19

「Please Mr. Postman」と「恋する二人」


 

先日、「9500万人のポピュラーリクエスト」のチャートをネットに上げてくださった実に奇特なお方がおられるということを書いた。これによって僕の記憶がかなり蘇ってきている。しかし、ものすごい思い違いというか、新たな事実(当時は知っていたはず)に衝撃を受けてている。
1964年の「9500万人のポピュラーリクエスト」でトップに立った曲は下記です。時系列に書いておきます。

1.ワシントン広場の夜はふけて     ヴィレッジストンパーズ
2.恋のパームスプリングス       トロイ・ドナヒュー
3.恋はスバヤク            ガス・バッカス
4.プリーズ・プリーズ・ミー      ザ・ビートルズ
5.花はどこに行った          キングストン・トリオ
6.ネイビー・ブルー          ダイアン・リネイ
7.ポエトリー             ジョニー・ティロットソン
8.太陽に彼方に            アストロノウツ
9.プリーズ・ミスター・ポストマン   ザ・ビートルズ
10.ほほにかかる涙             ボビー・ソロ
11.恋する二人             ザ・ビートルズ
12.ブーベの恋人            サウンドトラック
13.スローダウン            ザ・ビートルズ
14.アイドルを探せ           シルヴィ・バルタン

ビートルズ旋風の年だったということは分かります。4曲がトップに立っております。ところがよく見てみると、アメリカでトップに立った曲は一つもありません。
特に日本で驚異的なヒットとなった「恋する二人」は8週間、「プリーズ・ミスター・ポストマン」も5週間とアメリカにはない現象です。さらに「スローダウン」がトップだったとはすっかり忘れてました。
それでは、「抱きしめたい」「シー・ラブズ・ユー」「キャント・バイ・ミー・ラブ」「ハードデイズ・ナイト」は何処に行った??
ちゃんとチャートインしているのですが残念ながらトップには立てておりません。
特に、日本だけの大ヒット「恋のパームスプリングス(4週)」「恋はスバヤク(7週)」「太陽の彼方に(5週)」「ブーベの恋人(2週)」「アイドルを探せ(3週)」とビートルズのトップを阻んだ強者がこの年は多かった。特にガス・バッカスは毎週僕の希望を打ち砕いてくれました。
古き良き時代の思い出です。

2022/11/12

「白木みのる」さん


 

「白木みのる」さんが亡くなっていたという記事がネットで伝わって来た。
久しぶりに見る名前である。「てなもんや三度笠」の珍念?
幾つだったのだろう。もともといくつか分からなかったけれど。
毎週、日曜日の6時?だった?
これを見ながらご飯を食べるのが決まりみたいなもんだったような気がする。
このあと「シャボン玉ホリデー」を見ていたような。
画像をいくつかアップしてみた。
一番上は、藤田まことと白木みのると多分「ピアノ売ってちょーだい」の財津一郎だろう。
2番目のポスターの右上はあのボンドガールの「浜美枝」さんだろう。こんな時代劇にも出てたのか。
3番目は「横山やすし&西川きよし」と「山本リンダ」、これも不思議な組み合わせだ。
個人的には「白木みのる」と言えばエイトマンのコマーシャルの「のりたま」で、レストランに行って「ライス」だけ頼んで、「のりたま」をかけて食べるというもの。


「てなもんや三度笠」って、どういうストーリーだったか完全に忘れてるけど、なにせゲストが多彩で、その頃の有名人はほとんど出たのでは??確かグループサウンズのタイガーズも出てた。どういうストーリーにしたのかな?
美空ひばりの弟もレギュラーだったような。
あとは「あたり前田のクラッカー」、クラッカーってその頃でも食べなかったような気がする。当時は番組を提供できるくらい儲かっていたのですね。

いずれにせよ、ご冥福をお祈り申し上げます。
合掌。

2022/11/11

「プリーズ・プリーズ・ミー」と「抱きしめたい」


 

ビートルズの日本でのシングル盤は1964年の2月から順次発売された。
レコード番号OR-1024   プリーズ・プリーズ・ミー/アスク・ミー・ホワイ
レコード番号OR-1041 抱きしめたい/こいつ
普通、この順番で発売されたはず。
ところが、「抱きしめたい」がアメリカでトップに立ったから、にわかに「抱きしめたい」を先行販売しようということで、「抱きしめたい」が「プリーズ・プリーズ・ミー」に先立って発売されたという伝説がある。
以前から、3つほど説(順番と発売日)があって、どれが正しいのか分からなかった。
公表されている東芝の記録も怪しい。事実と違った日時がある。・・・・どれが正しい?
というのは、伝説の通りだとすれば、「抱きしめたい」の方が先に発売されているから、「プリーズ・プリーズ・ミー」を後で聞いたというのが当然の帰結。
しかし、「プリーズ・プリーズ・ミー」の方を先に聞いた気がするという輩が少なからず存在しているということが以前から言われていた。
ところが問題が解決した。
ネット社会のいいところは、どんどん新事実が明らかになってくることで、個人の記憶で終わってしまうようなことが世の中で共有されるという素晴らしさがある。
当時、「9500万人のポピュラーリクエスト」というラジオ番組があって、僕も1965年くらいから順位を書き写していたけど、ビートルズが出た頃の記録はつけていない。聞くことが主で書き留めようと思ったのはもうちょっと後、まさかチャートマニアになるとは思っていなかった。
それが奇特な方が公表してくださっていて、今では1963年からの毎週の順位がわかる(なんと素晴らしい)。その資料によれば
1964.2.13 プリーズ・プリーズ・ミー 21位(初登場)
1964.2.20 プリーズ・プリーズ・ミー 13位
1964.2.27 プリーズ・プリーズ・ミー 11位
1964.3.5    プリーズ・プリーズ・ミー 9位
                    抱きしめたい 13位(初登場)
1964.3.12   プリーズ・プリーズ・ミー 7位
                     抱きしめたい 9位
1964.3.19   プリーズ・プリーズ・ミー 4位
                     抱きしめたい 8位

上記のようになっており、3週間の遅れで「抱きしめたい」が登場している。
発売日はともかく、発売された順番はレコード番号順だったのは間違いない。
発売日はプリーズ・プリーズ・ミーが2月5日と思うけど、「抱きしめたい」は悩む。2月に出たのは確かだろうけど。

2022/11/09

青春グラフィティ40S~90S洋楽愛好会

 



庶民がぼやいていてもなす術もないから、最近「青春グラフィティ40S~90S洋楽愛好会」というフェイスブックに参加させてもらって、昔の曲や思い出に花を咲かせて楽しんでいる。
初めは思いつくままに思いついた曲と思い出を投稿していたけれど、もうちょっと網羅的にやってもみようと、自画自賛型の企画で「1964年のビートルズ」「1964~1968のキャッシュボックス誌の1位」「公式でないビートルズのBBCの元歌」等々、好き勝手に書きこんでいる。丁寧に返事をくださる方も多く楽しんでいます。
どうしてもビートルズの関連が多くなってしまうけど、こうやってビートルズがカバーした元の歌を聴いていると、それまで気がつかなかったけど、今になって色々と思いつくことが多い。
基本的に彼らにとってのオールディーズのカバーではないのですね。その時アメリカのR&Bチャートで流行った曲をそのまま彼らなりに演奏していた。時系列で言えば同時進行。
ここでふと思うのはアメリカの白人の若者は黒人のR&Bをカバーしなかったのか?という疑問。
もっと詳しく調べないと分からないけれど、同じタイミングでは出て来ないですよね。当たり前。
で、調べていくと少し時間を経てカバーされたものが結構ある。どうもそっくりそのままは「ためらい」があったようで、白人受けするように手を加えている?
白人受け??ちょっと(かなり)甘くした傾向が強い。
そんな「ためらい」はイギリス勢にはない。どうせアメリカ人が聞くわけがないと思っているから。そのままの完全コピーでいい。
そのあたりのことを調べたら面白そう。なぜ、アメリカのR&Bのコピーが主流だったイギリス勢がアメリカの音楽市場を席捲したのか?
プレスリーから1963年までのアメリカの「白人」のロックンロール歌手はどこから衰えていったのか?色々と考えたら楽しい。
アップしたのは、Arthur Alexanderの「Soldier of Love」でビートルズのBBCライブで歌っている。抜群のボーカルとハーモニー。ジョンのリードボーカルとバックのハモりが秀逸。