2021/01/16

VANILLA FUDGE






「ニア・ザ・ビギビング」の日本盤



ほとんど今となっては語る人もいなくなった「バニラファッジ」ですが、デビュー当時は最先端を走ってました。
上から3枚目まで圧倒的、1枚目はその当時のヒット曲を大胆にアレンジしてビックリさせてくれて「えっ、こうなりますか?」(今から考えたらプロデューサーがシャドウ・モートンやからねえ)、しかも大ヒット、2枚目はジャケットに「日本語」が書かれてます。「音律がはずむ」他の外国語は何処の文字でしょうか?見たことがない文字ばかりでなんか不安なんですが、当時の未開の文化の文字を選んだような危惧がしますが・・?
この2枚目にも妙に感動して、今聞いたらようわからんのですが、時代が感動させた。そういう時代を感じさせる企画ものが上手だったと言えますね。
3枚目はその名も「ルネッサンス」(文芸復興)、当時そんな感じもしてました。ロックンロールがロックになる。ジャケットもいいです。僕はこの中の「私が子供の頃、空は叫んでいた」が好きでよく聞きました。今聞くと徐長すぎますけども、なにせ題名がいい「空が叫んでいた」(雷とちゃいまっせ)何かを感じる、そういう時代だった。
ドノバンの「魔女の季節」もここに入っている。不思議な曲です。ドクター・ジョンとかジュリー・ドリスコルとかね、ちょっと癖のある歌手さんに好まれて歌われてます。
4枚目で突然、元の自分たちの世界に戻って、どちらかと言えばラスカルズ風?ファンキーソウル+ブルース+ハードロックっぽい路線でしょうか?もともと演奏力があるので。3作までが企画もんだったということでしょう。それでも時代にあった企画だったといえます。
ただジャケットを見てもらったら分かりますが、1~3作目まではなんか「思想」がありますが、4枚目はそのまんま!!!これはなんでも変わりすぎと思ったのでしょうね。日本盤はリンゴと氷(アクリル)? なんか雰囲気が出ている感じのジャケットに差し替えられてます。僕はこれを買いそびれてまして後悔してます。まず中古屋でも見ないです。
オリジナルのジャケットが突飛すぎて日本で差し替えたのはムーディブルースの「サテンの夜」もかな。あれもそのままでは出しにくかった。時代の流れが今のように同時進行してなかったから。「サテンの夜」の日本盤も買いそびれてる。
最後の5枚目はその名も「ROCK & ROLL」自分たちの本来の姿に。
この後解散、それぞれに道に(ティム・ボガートとカーマイン・アピスは前述のようにジェフ・ベックと)。
カーマイン・アピスがカルメン・マキと一緒に活動するなんて全く考えられない時代の話です。「時には母のない子のように」が出る前の話です。

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