2013/08/26

藤圭子 5

記念すべき1枚目のLPレコード、シングル盤より意外とこれが売れた。僕が購入するのはずいぶん経ってからのことである。
このレコードの特徴は他人の演歌を藤圭子が歌って、結果的にオリジナルを凌駕していた点だと思う。当時からオリジナルを歌っていた歌手が拗ねているという冗談とも本気ともとれる噂話を聞いた。18の小娘の方の歌のほうが迫力があってはまあ顔面蒼白の事態ですわな。でも聞き手にとってはそんなことどうでもよくって「いいものはいい」から藤圭子の方を買ってしまう・・ということで結果的に演歌界には居づらかったという話もきいたような(すべて喫茶店の週刊誌で読んだ記憶です)。
考えてみたら他人の歌を発掘して大ヒットさせるというのは(僕の得意のジャンルでいえば)ロッド・スチュアートなんかがそうだったと思うけど、藤圭子のは埋もれた作品でなくそこそこヒットした曲をそのまま歌うのやからまあなかなか難しいところがあったのかなと(今更どうでもいい話ですが)
訃報から4日ほど経つがなんか気持ちがすっきりしない毎日が続いている。彼女らしい終わり方だったなと納得する時もあったり、いやいやもっと普通の人生を送るように周りの人たちが工夫してやったらよかったのではと思ったり。
もちろん本人の真の姿などこちらは全く見当もつかないけれど、細切れながら目にする情報から考えたら、社会通念の考え方と随分とずれてしまってるなあと思うことが多い。よく巷で言われる遊ぶのも芸のうちだとか、芸能人の破天荒な生活とはちょっと違っていると思えてならない。
僕は普通は紅白歌合戦は見ないけれど、1971年の紅白歌合戦の藤圭子が出たシーンは家族が大声で呼んだからテレビの部屋まで見に行った。当時の婚約者だった(と思う)前川清が急病のため出られず。藤圭子が前川清の「港の別れ唄」を代理で歌ったときは何を歌っても上手いなあと思った。いまでもこの時のシーンがふとよみがえる時がある。クールファイブとのコラボのレコードも売れました。ですから1970年のLPチャートはほとんど藤圭子です。52週のうち〇%だろうか?
なんか作られたままごとのカップルみたいでしたが意外と似合っているかもなあと当時は祝福したものである。

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