2021/12/14

日本の半導体の凋落


 かって半導体の企業に勤めていた身にとっては今の日本の現状は惨憺たる状況で正直信じられない。
僕は結果的に一番ピークの時に転職してこの業界から去っているので猶更である。もう当時は圧倒的なシェアで、アメリカがごちゃごちゃいちゃもんをつけて来た時代。
その時から今まで、アメリカがごちゃごちゃ言ってきて鬱陶しいから自粛している間に韓国のサムソンにメモリーで抜かれ、そこから凋落が始まったとばかり思っていたけれど先日の日経の記事ではそれだけではなかった。
「金融敗戦」という表現がなされている。どうも経済学を勉強した割に金融が苦手な身にとって「????」という感じである。
要は、当時の日本は株高で新株発行したらファイナンスコストが割安で、そこを利用してお金を集め設備投資をして成長させてきたというもの。対してアメリカは当時は借り入れが主でコストが割高だった。そこでアメリカは企業も国もこのエクィティファイナンスに文句をつけて、まあ妨害しようとしてきたらしい。
僕のつたない経験でも、ちょっと日本の業績が良かったらアメリカが文句を言ってくるという経験をしている(初めは自動車産業、次は半導体)。こういう海千山千の駆け引きは圧倒的に向こうが上手のように思う。
そういうわけで、交渉力、戦略・・・で今の半導体の現状がある。なんか太平洋戦争を思い出してしまう。
「いいものを作ったら黙ってても買ってくれる」・・・この考え、日本人好きですね。
「品質第一主義」・・・間違いではないけれど、他にも第一にせんとあかんものがありそう。
今度台湾のTSMCの日本への誘致でも時代遅れのものを作るのだそうです。ようわからんのですけど。時代遅れでも日本にとっては新しい???そんな状況。


0 件のコメント:

コメントを投稿